明日は我が身?

 早いもので2月になった。春になると午後には霞がかかってしまうので、空気が澄んでいる時期に夕陽を観ておこうとウォーキングにでかけた。西に見える箱根の山々の山際がオレンジ色になる頃を見計らって、跨線橋の高台から夕陽を眺めようという作戦だ。

 川沿いの道を歩いていて、そろそろ跨線橋に向かおうとしたときに、高齢のご婦人に声をかけられた。「家へ帰る道がわからなくなってしまった。」と。川沿いに歩いて橋を渡ればすぐだと思うのだが、家が思い出せないという。本人はかなりパニクっていて、住所を訊いても答える度に番地が違う。電話番号はすらすら言えるので大丈夫かと思ってかけてみると、「現在使われていません・・・」!

 今まで話には聞いていたが初めての経験に直面し、私もかなり動揺した。しかし、最後は警察にお願いすればいいかと腹が決まって落ち着いた。通りかかった人たちにお願いして家を探していただき、隣の家の方が見つかり、「一件落着!」

 夕陽見損なっちゃった!でも社会の役に立てたと思うと、清々しい気分だ。